7.バガヴァッドギーター ダルマ(調和)2-64

欲望からの解放、全体世界との調和、静寂の中の強さ

「ラーガドウェーシャ(好き・嫌い)」の捕らわれから自由になり、感覚を惹きつけるようなものからものへと動き回る心を、自らの意思に収めることによって、人は自分の心を扱う者となる。自分の心を扱う事ができる人のみが、心の静寂を得るのだ。

私たちは様々な思いや感情に動かされ、行いをしています。なにげなくする普段の行いも、突き詰めてみれば「好き・嫌い」という2つのシンプルな思いが原因です。『バガヴァッドギーター』では、この2つの感情を「ラーガ(好き)」、「ドーシャ(嫌い)」といいます。今日からは、感情や衝動に囚われず、何が調和か?を考えて行いをしましょう。感情よりも「するべきことは何か?」を守り、自分を汚さないようにすることが、気高く自分を守るための生きるYogaになります。

ナディーシュッディ(心を鎮める浄化の呼吸法)

楽な姿勢で背中を伸ばして座ります。右手の人差し指と中指を折り曲げ「ヴィシュヌムドラ」という印を結びます。親指で右の鼻を閉じ、左から気持ちよく息を吸いこみます。肺が満ちたら、薬指で左の鼻も閉じます。少し息を保持し、心地よいところで右から息をゆっくり吐きます。薬指で左の鼻を閉じたまま、今度は右から息を吸います。充分吸い込んだら薬指、親指で両鼻を閉じ、息を保持。ゆっくりと左から息を吐きます。左右交互にゆったりと呼吸をすることで、神経、気の通り道が浄化されます。欲望に振り回されそうな時、流されそうな時、少しだけ座ってこの浄化呼吸法をします。心が不思議に落ち着き、自分自身にしっかり足をつけている感覚を取り戻すことができます。