ヨーガ・スートラ3-31

【3-31】 亀の管に対して綜制をなすならば、堅忍性が得られる。

Meditation on the energy in the spine (kurma nadi) engenders steadiness. ||31||

 

<解説>亀の管(karma-nadi)というのは、前記の喉の井よりもさらに下の方に、亀の形をした管があるのを指しているのである。管(nadi=ナーディー)というのは、血管のことではなく、霊視によってしか見られない微妙な物質からできているもので、心霊学で幽体または霊体(astral-body)とよばれているものに属する。この管は、生気(prana=プラーナ)が流れるためのもので、その数は全身で72000本と言われる。ヨーロッパの学者の中には、これを神経組織のことと理解している人もあるが、両者を同一視するのは行き過ぎである。
堅忍性(sthariya)は心の安固な状態をいうのであるが、身体の堅固なことに解してもよい。