ヨーガ・スートラ3-4

〔綜制〕

【3-4】 以上の三つの行法は、同一の対象に対して行われるから、総称して綜制とよばれる。

The three processes of dharana, dhyana, and samadhi, when taken together, are the components of meditation(samyama). ||4||    

 

<解説>①ここでは綜制(samyama=サンヤマ)という用語の説明が与えられているわけであるが、この説明は二つの内容を含んでいる。一つは、綜制とは三つの部門の総称であること、他の一つは、三者が対象を同じくした一連の心理過程をなしていることである。ただし経文の読み方によっては、「三者が同一の対象に対して行われる場合には綜制という」と解することもできる。そうすると、綜制は三者の特別な在り方を表わす用語となるが、恐らく、かかる限定された意味ではなくて、三つの部門は実際はいつでも不可分に連続した心理過程をなしていることを説いているのであろう。(3-2註参照)。