ヨーガ・スートラ1-38

[1-38] あるいは、夢や熟睡で得た体験を対象とする心もまた静澄をもたらす。

- Or through knowledge that is derived from a nocturnal dream. ||38||

    

<解説>夢で得た体験といえば、神の端厳美妙な姿などを夢みることである。かかる夢を見たならば、眼ざめて後も忘れないようにして、それに心をこめる。熟睡で得た経験といえば、安らかな熟睡の後に残るみち足りた心地良い気分のことである。こういうものをも、定心すなわち静澄な心境を得る手段として利用することを忘れていない。同じような、行き届いた教育指導は仏教の禅法の中にも見られる。