ヨーガ・スートラ1-27

[1-27] この自在神を言葉であらわしたものが、聖音「オーム」である。

OM is a symbol for ishvara. ||27||

 

<解説>聖音(pranava)「オーム」(om)はヴェーダ時代から神聖な音として尊ばれて来ている。始めは祭司が祭儀を行う時のうけごたえの言葉であったが、次第に神聖な意義をもつようになり、ウパニシャッドでは、宇宙の根源たるブラフマン(brahman)の象徴とされている。その後この音は特にヨーガ行法と関連して重要さを加え、オームの瞑想はヨーガの中心的な要素となる。だから、ここでこの言葉が自在神のシンボルとされているのももっともなことで、この音の実際的用法は次の経文で明らかにされる。