ヨーガ・スートラ1-15

[1-15] 離欲とは、現に見、あるいは伝え聞いたすべての対象に対して無欲になった人のいだく、克服者たる自覚である。

Imperturbability results from a balance in the consciousness, and when the desire for all things that we see or have heard of is extinguished. ||15||

 

<解説>ここで離欲(vairarya=バイラーギア)は対象に対する欲情を離れた状態のことではなくて、その状態に達した人がもつ、欲情の克服者たる自覚(vasikara-samjna)である、と定義されている。伝え聞いた対象といのは、ヴェーダなどの伝説によって伝え聞いた天上界の幸福などのことをいうのである。